画像的に診断は腎細胞癌かと思います。
が、果たしてこれでopeできるのか、というのは荒れた問題であり、市販の解説書では2冊とも無難にお茶を濁した解説になっているようです。
良問とは言い難く、2017テキストには最新という観点から収載しましたが、2018テキストではあっさりとリストラしました。
腎細胞癌は生検が禁忌のため、出来るだけ手術をして病理所見を見る という背景があるようです。また、103I24にあるように、腎細胞癌が静脈に進展することは特異ではないようです。
本問は良問ではないようですが、参考までに記載致します。
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71歳の女性。体重減少を主訴に来院した。この2か月間で体重が2kg減少している。食欲は正常で全身倦怠感はないという。3週間前から両下肢のむくみを自覚している。身長150cm、体重48kg。体温36.2℃。血圧136/84mmHg。尿所見:蛋白(−)、糖(−)、沈渣に赤血球10〜20/1視野、白血球5〜10/1視野。血液所見:赤血球380万、Hb 11.2g/dL、Ht 38%、白血球6,700、血小板17万。血液生化学所見:総蛋白6.9g/dL、アルブミン3.7g/dL、総ビリルビン1.1mg/dL、AST 31U/L、ALT 38U/L、LD 412U/L(基準176〜353)、尿素窒素28mg/dL、クレアチニン1.0mg/dL、尿酸6.4mg/dL、血糖96mg/dL、Na 137mEq/L、K 4.3mEq/L、Cl 114mEq/L。CRP 0.2mg/dL。胸部CTで異常を認めない。腹部造影CTの水平断像(A)と画像再構成による冠状断像(B)とを別に示す。腹部臓器とリンパ節とに転移を認めない。
この患者に対する適切な治療はどれか。