解決済 110A44 11.産婦人科

110A-44の解説について〜妊娠一過性甲状腺機能亢進症〜

お世話になっております。
国公立大学6年生です。

DataBaseの解説はさらに充実し
非常に便利な検索機能には
いつも助けられております。
本当にありがとうございます。

110A44の解説について質問です。
medu4産婦人科のchaper5.10や
DataBaseでの解説では
Basedow病(Graves病)により
甲状腺機能が亢進、その結果
hCGが2.0×10^5の高値を示す
といった流れのようですが、私は
妊娠一過性甲状腺機能亢進症を疑います。
本問の趣旨はBasedow病との
鑑別のためにTRAbの測定を
選ばせていると考えます。

http://www.jsog.or.jp/PDF/52/5203-031.pdf

ご存知かとは思いますが、
hCGはα鎖、β鎖からなり
LH、FSH、TSHもα鎖、β鎖からなります。
これらα鎖は全て
同じアミノ酸から構成されるため
本問では
hCGがTSHと同様の役割を果たし
甲状腺機能は亢進、
feedbackによりTSHが抑制されたもの
と私は考えます。

穂澄先生の仰る通り、
Basedow病が先行して
hCGが上昇するとすれば
その機序や妊娠一過性甲状腺機能亢進症との鑑別は如何にして行うべきか
ご教授頂けると幸いです。

回答2件

  • 医学部4年の者です。
    みずほん様のおっしゃる通り、私も本症例ではhCGの上昇が軽度であることから、現時点では妊娠一過性甲状腺機能亢進症、バセドウ病の判別はつかず、どちらもs/oなので、結果TRAbの測定を選択するということになると思いました。
    問題は、仮に本症例がバセドウ病だった場合、このhCGの上昇をどう捉えるかなのですが、hCGの値の上昇の仕方には個人差があるため、本症例での基準値超はバセドウ病と独立して単に妊娠に伴う上昇と考えることもできないでしょうか?
    もし、バセドウ病→hCGが上昇となるメカニズムがあるのであれば、私も知りたいです。

  • 学生です。
    本問題では、妊娠一過性甲状腺機能亢進症かバセドウ病の鑑別のために、TRAbを測定する。ということですが、甲状腺の腫大があるため、どちらかというとバセドウ病を強く疑っているのだと思います。妊娠一過性甲状腺機能亢進症では、甲状腺腫大はない(ことが多い)です。

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  • 問題参照 110A44

    32歳の初妊婦。甲状腺機能の検査を希望して来院した。妊娠10週ころから動悸を感じ、妊娠12週で甲状腺機能異常を認めたため紹介されて受診した。甲状腺はびまん性に軽度腫大し、TSH 0.02μU/mL(基準0.2〜4.0)、FT4 3.2ng/dL(基準0.8〜2.2)であった。またヒト絨毛性ゴナドトロピン〈hCG〉は200,000mIU/mL(基準16,000〜160,000)であった。
    次に測定すべき検査項目はどれか。
    • a TRAb
    • b サイログロブリン
    • c 尿中ヨウ素排泄量
    • d 抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体
    • e 放射性ヨード(123I)の甲状腺摂取率
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