解決済 109A29 06.呼吸器

画像Bの気管支拡張様所見

画像Bは、蜂巣肺として講義内で解説されていますが、気管支拡張様所見の方が目に飛び込んでくる印象です。
chap4.1の気管支拡張症の原因に、間質性肺炎は含まれていませんが、間質性肺炎も気管支拡張症の原因になりえるのでしょうか。

回答2件

  • 間質性肺炎で見られるのは「牽引性気管支拡張」像です。
    これは肺の線維化によって、気管支が周りの組織から「引っ張られて」拡張しているように見える所見で、病態の主座は気管支ではありません

    気管支拡張症が認められる、鑑別疾患については下の記事がわかりやすかったです。参考になさってみてください。
    https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2018/PA03276_05

    「種々の原因により気管支が拡張した状態」という記載からは、ご指摘の通り「気管支拡張症の原因には間質性肺炎が含まれる」で問題ないと思われますが、一般に「気管支拡張症」というと、DPBや副鼻腔気管支症候群といったような病態の主座が気管支にある病気を指し、間質性肺炎で認められる「牽引性気管支拡張像」とは区別している印象です。

    心原性肺水腫とARDSが胸部X線では肺野がどちらも同じ所見を示すのに対して、病態が全く異なるのと同じです。「病態」と「所見」を混同しないように気をつけましょう。

    • 素晴らしい解説をありがとうございます。無事、理解致しました!

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  • 問題参照 109A29

    78歳の男性。労作時呼吸困難を主訴に来院した。6年前から坂道や階段を昇る際に息切れを自覚していた。1か月前に感冒様症状があり、その後、呼吸困難が増強するため受診した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。喫煙は60歳まで50本/日を35年間。意識は清明。身長162cm、体重63kg。体温36.2℃。脈拍92/分、整。血圧132/66mmHg。呼吸数28/分。SpO2 91%(room air)。呼吸音は背部にfine cracklesを聴取する。ばち指を認める。血液所見:赤血球499万、Hb 16.2g/dL、Ht 47%、白血球8,900(桿状核好中球4%、分葉核好中球78%、好酸球1%、好塩基球0%、単球2%、リンパ球15%)、血小板17万。血液生化学所見:LD 380U/L(基準176〜353)、尿素窒素22mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL、脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉37pg/mL(基準18.4以下)、KL-6 1,460U/mL(基準500未満)。CRP 1.2mg/dL。胸部エックス線写真(A)と胸部CT(B)とを別に示す。
    検査結果として最も予想されるのはどれか。
    • a 肺胞気-動脈血酸素分圧較差〈A-aDO2〉の開大
    • b 気管支肺胞洗浄液中の好酸球の増多
    • c 肺機能検査における残気率の増加
    • d 血清抗GM-CSF抗体陽性
    • e HLA-B54陽性
  • 関連トピック

    なし