解決済 117F39 07.循環器

高尿酸血症に対するループ利尿薬の使用

本症例では尿酸7.6mg/dLとすでに高尿酸血症の定義を満たしています.
その状況でループ利尿薬を用いると, 副作用でさらに尿酸が上昇してしまい, 高尿酸血症が増悪してしまうような気がしました.
この患者さんは2ヶ月前時点の体重78kgを用いてBMIを計算すると約25.2と定義上肥満に分類されます.
そういった患者さんで高尿酸血症を増悪させてしまうと痛風のリスクが上昇してしまうように思えます.
主訴が労作時息切れであり, 両下腿に浮腫を認めているため, 利尿薬で症状を取りたいというのは理解できるのですが, 心不全の症例に利尿薬を用いる際, 尿酸値は考慮しなくても良いのでしょうか.

よろしくお願いいたします.

回答2件

  • 命に直結する、緊急性を要する病態はどちらかを考えるとよいかと思います。
    仰せの通り尿酸値は高く高尿酸血症でよいかと思いますが、この値では死に直結しませんし、もし尿酸値が高くなれば内服にて対応可能です。
    が、急性心不全、高K血症では死に直結するため、ループ利尿薬使用のほうが優先されます。

  • お返事をいただきありがとうございます.

    おっしゃる通り尿酸値が高くなれば内服で対応可能ですね.
    緊急性も考慮して治療選択をしたいと思います.

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  • 問題参照 117F39

    52歳の男性。労作時息切れと全身倦怠感を主訴に来院した。1か月前から両下腿の浮腫が出現し、1週間前から労作時息切れと全身倦怠感も自覚するようになったため受診した。15年前から高血圧症と糖尿病で治療を受けていたが、10か月前の転居を契機に受診を中断していた。身長176cm、体重85kg(2か月前は78kg)。脈拍92/分、整。血圧162/92mmHg。SpO2 95%(room air)。両下腿に圧痕性浮腫を認める。尿所見:蛋白3+、糖2+、ケトン体(-)、潜血(-)。随時尿の尿蛋白480mg/dL、クレアチニン80mg/dL。血液所見:赤血球310万、Hb 8.6g/dL、Ht 28%、白血球8,600、血小板12万。血液生化学所見:総蛋白5.2g/dL、アルブミン2.2g/dL、尿素窒素30mg/dL、クレアチニン1.6mg/dL、尿酸7.6mg/dL、血糖230mg/dL、HbA1c 8.0%(基準4.6~6.2)、Na 136mEq/L、K 5.8mEq/L、Cl 98mEq/L、Ca 7.6mg/dL、P 5.2mg/dL。胸部エックス線写真で心拡大と肺うっ血を認める。
    この患者の治療で、まず投与すべきなのはどれか。
    • a 新鮮凍結血漿
    • b 赤血球濃厚液
    • c ループ利尿薬
    • d アルブミン製剤
    • e 維持輸液(組成:Na35mEq/L、K20mEq/L、Cl35mEq/L、グルコース5.0%)
  • 関連トピック

    なし