解決済 111A31 08.消化管

腸間膜動脈閉塞症との鑑別

この問題では、高血圧の既往があり、急性発症の腹痛ということで腸間膜動脈閉塞症も鑑別として考え、
bの開腹手術と迷ってしまったのですが、『左下腹部』という記載から最もらしい選択肢をということで、
虚血性腸炎からのeを選ぶというアプローチという理解で宜しいのでしょうか。

回答3件

  • 私も同じ間違えをしてしまい気になっていました。
    腸間膜動脈閉塞症で麻痺性イレウスが起き、腸雑音が低下したのだと考えました。
    動脈の完全閉塞(腸間膜動脈閉塞症)か一時的な閉塞・狭窄(虚血性大腸炎)なのか鑑別の仕方がわかりません。
    どなたかご教授いただけると幸いです。

  • はじめ先生
    ①動脈硬化リスク(高血圧・糖尿病・脂質異常症・喫煙)②突然発症③痛みの訴えが強い割に腹膜刺激徴候が出にくい傾向はSMA塞栓・虚血性腸炎の共通所見だと思います。
    SMA塞栓は心房細動があるのが特徴的な所見ではないでしょうか。あるいは腹部造影CTで何枚もスライス提示して閉塞部位を示すとか……
    https://medu4.com/quizzes/result?q=%E8%85%B8%E9%96%93%E8%86%9C&st=th
    エキスパートオピニオンですが、「腹痛の症例では必ず脈がregであるかiregであるかを確認してください」は実臨床的にも国試的にも大切だと思います。
    https://dr-note.blogspot.com/2020/03/everybody-lies-but-vital-dont-lie.html
    虚血性腸炎は便秘(+下剤)→腹痛→下血のような流れが特徴だと思います。だいたい記載がありますし、ない場合は縦走潰瘍で読ませてますね。「左下腹部痛」も確かにポイントだと思います。病歴と画像で総合的に考えるのが大事ですね。
    https://medu4.com/quizzes/result?q=%E8%99%9A%E8%A1%80%E6%80%A7%E5%A4%A7%E8%85%B8%E7%82%8E&st=all

    追記:古い問題ですが脈拍整でもpAFがあるから心原性脳塞栓を考えよう(100F49)といったなかなか難しい問題もありますし、脈拍整だからといってSMA塞栓を否定するのは乱暴かもしれません。オッズは低くなりますが……

  • >> 2 有難うございます!
    左下腹部以外に、脈についても判断材料として考え、尤もらしい選択肢を選ぶようにします。

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  • 問題参照 111A31

    82歳の女性。腹痛と血便とを主訴に来院した。以前から時々便秘になること以外に自覚症状はなかったが、昨夜突然、左下腹部痛が出現し、直後に排便したところ血便であった。腹痛は、排便後一時的に軽減したが今朝から増強し、悪心を伴うようになった。その後も血便が続いたため受診した。10年前から自宅近くの診療所で高血圧症に対する治療を受けている。意識は清明。身長153cm、体重54kg。体温37.2℃。脈拍88/分、整。血圧120/84mmHg。呼吸数14/分。SpO2 98%(room air)。腹部は平坦で、左下腹部に圧痛を認めるが、Blumberg徴候と筋性防御とを認めない。腸雑音は低下し、金属音を聴取しない。血液所見:赤血球350万、Hb 11.0g/dL、Ht 43%、白血球9,200、血小板38万。血液生化学所見:尿素窒素19mg/dL、クレアチニン1.2mg/dL。CRP 5.0mg/dL。立位と臥位の腹部エックス線写真(A、B)を別に示す。

    入院後の対応として適切なのはどれか。

    • a イレウス管による減圧術
    • b 開腹手術
    • c カテーテル塞栓術
    • d 大腸内視鏡による減圧術
    • e 保存的治療
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