腹部エコーの所見で前立腺の肥大が分かり、BPHは推測できますが腫大の程度でさらに前立腺炎合併とまで言えるものなのでしょうか?
腎盂腎炎でも発熱、頻尿、排尿時痛などが起こり得て、本文からは腎盂腎炎の可能性も残ると思います。(103B-54の答えがcかeで選べない)
腎盂腎炎に出現する背部痛や肋骨脊柱角叩打痛などが設問で聞かれているので、本文の症例の所見としてそれらが載っていないのも鑑別を難しくしている気がします。
もし腎盂腎炎ならば前立腺のエコーの提示だけでは不自然で、本来なら尿路のうっ滞示す水腎のエコーやCT像を示すはず?、などのテクニック的なお話でしょうか?
ご意見頂ければ幸いです。
学生です。
教科書にはたしかに腎盂腎炎でも下部尿路症状がみられることもあると書かれていますが,あくまで腎盂腎炎は上部尿路の炎症なので
上部尿路炎症症状(腰背部鈍痛・肋骨脊柱角叩打痛) >> 下部尿路炎症症状(尿意切迫感,排尿時痛)
と考えました。
「腎盂腎炎には下部尿路症状もある」という事実は,下部尿路症状と発熱がメインである本症例においては,膀胱炎・前立腺炎と同列の鑑別に上がるほど強力な情報ではないと思います。
たしかに,選択肢の方から考えると「腎盂腎炎も考えるべき?」となりますが,症状と経過からは「下部尿路を主体とした炎症であり,発熱源が血液に入り高熱・悪寒をきたした」となるので,腎盂腎炎の可能性は低くなると思います。
偉そうに言ってしまいましたが,学生なので参考程度に…
stevenさん
詳しくご意見していただき大変ありがとうございます。
そうですね、全体を眺めれば下部尿路症状の押しが強いですね。出題者の意図として、BPH→腎盂腎炎(水腎症)の流れだけでなく、前立腺炎も常に念頭に置きなさいというメッセージなのかもしれません。
下部尿路症状メインの本症では腎盂腎炎よりも前立腺炎がよりベターということで納得できました。
ご指摘誠にありがとうございました。
古いトピックですが、結局これ究極的には腎盂腎炎切れない気がしますよね。。。
膀胱炎からの腎盂腎炎と考えれば下部尿路症状が出ても不思議ではないわけですし。
もっとも、そんなややこしい思考過程を経なければ腎盂腎炎という解答に至らない時点で、前立腺炎の方が考えやすいというのは明らかですが。
個人的にはかなりいやらしい問題だと感じました。
皆さんおっしゃる通り、症状からは膀胱炎からの腎盂腎炎の可能性もありえると思います。
一方で、国試直前で色々と問題を解いてきて感じたのが、(腰背部叩打痛の有無)書いてないからやっていない、もしくは分からないではないように思えてきました。
実際にこの状態で患者さんが目の前にいたら、腎盂腎炎も鑑別に上がり、腰背部叩打痛も行っているのではないか、そして陰性だったから記載がなく、つまり急性前立腺炎と考える。という感じですが、これは国試を解く上で良くない捉え方なのでしょうか?
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