解決済 115A39 10.神経

Fisher症候群の外眼筋麻痺は動眼神経麻痺では?

※アプリ経由でいただいた質問です。

講義動画内では外眼筋麻痺の徴候だとの説明があります。しかし、垂直方向への眼球運動制限が見られることから、動眼神経麻痺と考えるほうが自然な気がしてしまいます。疫学的な話なのでしょうか。

回答1件

  • 「両眼とも垂直、水平方向の眼球運動制限を認め、正面視以外では複視を自覚する」とあるため、もし脳神経に原因を求めるのであれば、動眼神経だけでなく滑車神経や外転神経といった脳幹由来の複数の神経が眼球運動ピンポイントかつ両側性に同時に障害されていると考える必要があります。

    テキストにも記載のとおり、Fisher症候群では3徴の1つとして外眼筋麻痺が含まれていますので、あえて脳神経に考えを向ける必然性に乏しい印象です(もちろん100%否定はできないので、原因として可能性はあります)。

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  • 問題参照 115A39

    48歳の女性。ふらつきと複視を主訴に来院した。10日前に38℃の発熱と咽頭痛が出現したため自宅近くの診療所を受診し、感冒として投薬を受け、7日前に症状が軽快した。2日前からテレビの画面が二重に見えることに気付いた。昨日から、歩行時にふらついて転びそうになることが増えてきた。これらの症状が徐々に進行してきたため受診した。意識は清明。体温36.5℃。脈拍68/分、整。血圧120/68mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。神経診察では、両眼とも垂直、水平方向の眼球運動制限を認め、正面視以外では複視を自覚する。眼振は認めない。四肢筋力は正常だが、四肢腱反射はすべて消失している。Babinski徴候は陰性。膝踵試験は両側とも拙劣で、歩行は可能だが歩幅は広く不安定である。感覚障害は認めない。尿所見、血液所見に異常を認めない。

    この患者と同様の発症機序と考えられるのはどれか。

    • a 重症筋無力症
    • b 多発性硬化症
    • c 進行性核上性麻痺
    • d 筋萎縮性側索硬化症
    • e Guillain-Barré症候群
  • 関連トピック

    なし