質問させていただきます。
本掲示板解説ではSIADH。MedicMedia社の解説では確定診断に至らないまでも低Na血症の鑑別の中でSIADHとありますが、(Na、Cl、尿酸値低下、カリウム正常は確かにSIADHとして合致しておりますものの)尿比重1.012と上がらないところにSIADH確定に疑問があがります。バソプレシン分泌は小細胞癌にとどまらず、他の癌でも分泌される事はわかっているのですが、本問で処方されたバソプレシン拮抗薬は食道癌におきたSIADHに対応したもの決め打ちして良いのでしょうか
また、第一選択に関しても、eは論外として、b食塩負荷に関しては橋中心髄鞘崩壊症の惹起も考え否定的と思い、ほかa,c,dは間違いではなく、本問のような比較的緊急性の高そうな症候に対して正解のa 水制限は即効性のあるものでしょうか(事実上、水分を与えないだけでただ経過観察しているようなものなので)
自分は溢水、脱水の評価は本問からは判断しかねますが、Na120mEq/L以下なのでX2ですとc、d。1ベストだとdのループ利尿薬が即効性が高く、有用性が高いかはさておき他の電解質も補整するので優先度が高いと自分は判断しました。
ご指摘、ご教授いただければ幸いです。
SIADHと考えてよいのではと思いますが、診断の細かな話が聞かれているわけではないため、今問題となっている低Naに対してどうすればよいか考える問題かなと。
臨床的にSIADHが最も確からしいという程度でよく、対処を考える設問だと僕は思いました。
設問では「まず」行う治療について問われています。
a SIADHの治療であり、低Naに対して効果があると思われます。SIADHの診断基準を調べていたら、参考所見の項に、「水分摂取を制限すると脱水が進行することなく低ナトリウム血症が改善する。」とありました。どれほど即効、なのかはわかりませんでしたm(_ _)m
b 食塩負荷:単独では行わないものと思われます。
c 生食:3%食塩水の投与です。
d 水分貯留が顕著な SIADH では利尿薬投与により過剰な自由水を除去することが推奨されるかと思いますが、所見なさそうです。
e 低Naに対して禁忌な気がします。
低Naに対して行う治療の考え方は、
・水分摂取制限
・水分排出促進
・欠乏しているナトリウムの補充
・背景/原因の是正
に分けられると思いますが、一つ選べで、効果があるものであれば「a 水制限」になるかなと思います。
ちなみに、低Naを調べていたらこんなものも見つけましたが、現場の具体的な対応考え方について詳しく書かれていますので参考まで。
→ https://www.igaku.co.jp/pdf/resident0904-4.pdf
あつしさん、いろいろお調べいただいてありがとうございます!
「意識障害の患者に『水制限』ってなんやねん!」と出題時はザワついた問題と記憶していますが、ほとぼりが冷めれば「まぁそうだろ」となるのが国試過去問の怖いところ。
SIADHの他治療も覚えつつ、次回国試ではどんな理不尽が来ても耐えられるようにがんばりましょう!
選択肢dの間違っているところは,ループ利尿薬によって水とNaの排泄が増加したところに,ADHによって水だけ再吸収されてしまうという点だと思います。
つまり低Na血症が増悪してしまいます。
低Na血症で意識障害の患者さんに今すぐ治療を行わないといけないのか,勉強不足で知りませんが,少なくともこの選択肢の中ではaが妥当だと思います。
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