この問題において,脈拍数からレートコントロールを直ちに行う必要がないことは理解できます.
また,CHADSs2スコアでは確かに2点で抗凝固療法の適応となることも理解できます.
ただ,主訴は「動悸」であり,実際脈拍は不整なので,
まずリズムコントロールとして抗不整脈薬の投与を行うべきだと思い,
最初に抗不整脈薬の静注を行い,次に抗凝固療法を行うのがベストだと考えたのですがいかがでしょうか?
動悸を主訴に来院した患者にいきなり血栓予防のため抗凝固療法を行うのは早計ではないでしょうか?
お疲れ様です。仰る通り主訴は動悸ですものね。
ただ、2013年の心房細動治療ガイドラインによると、心房細動の治療方針を決定する際まず考えるのが抗凝固療法の適応だそうです。
その後、状況に応じて洞調律維持または心拍数調節薬を選択するそうです。
まずは脳梗塞を予防する、というのが今の流れになっているのでしょう。
ちなみに、48h以上の持続性心房細動に対しては、慣習的に「血栓リスクが高い」とされていたらしいです。
この症例では3日前ですから以前の慣習からいっても抗凝固薬が必要なのも頷けるかもしれません。
心房細動治療(薬物)ガイドライン (2013改訂版)
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2013_inoue_h.pdf
そうなんですね。
心房細動治療において血栓予防がそこまで重要なものだとは知らず非常に勉強になりました。
ありがとうございました。
ログインするとコメントを投稿することができます。