普段、まずはオーソドックスに2×2の表で解いて、それから検算としてオッズの式でも算出しているのですが、
①「PSA増加と直腸診異常」の陽性尤度比→0.33/(1-0.99)=33
②「PSA増加」の陽性尤度比×「直腸診異常」の陽性尤度比→0.67/(1-0.97) × 0.50/(1-0.94)≒186
となり、なんでこの2つの積がこんなにかけ離れるんだ? と思い、質問しようとして調べてみると自己解決しました。
>”独立した”という意味は、例えば肝炎の診断で、[肝臓腫大の尤度比] x [検査値GOTの尤度比] x [GPTの尤度比] ということは、ダメであり相互に関連があり独立していないためです。
http://aihara.la.coocan.jp/?tag=%E8%A8%BA%E6%96%AD%E3%80%81%E5%B0%A4%E5%BA%A6%E6%AF%94
相互に関連のある検査値に関しては、それぞれの尤度を単純に掛け算していってしまうと検査後のオッズを過大評価してしまうこともあるのだと勉強になったので記しておきます。やっぱりスコアリングシステムのような全体の検査特性が実証されている検査セットのほうがこういった兼ね合いを考えず厳密で便利だと思いました(そもそも、この問題のように疫学的な有病率からスタートする場合は別として、検査前確率はセッティングや病歴聴取でも変わる110C1主観的な見積もりなので、数値だけを追いかけるのは微妙かもしれませんが)。
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検査 | 感度 | 特異度 |
PSA増加 | 0.67 | 0.97 |
直腸診異常 | 0.50 | 0.94 |
PSA増加または直腸診異常 | 0.84 | 0.92 |
PSA増加と直腸診異常 | 0.33 | 0.99 |