解決済 104B57 08.消化管

上部消化管造影について

104B57についてなのですが、
この設問では食道癌が気管浸潤して食道気管瘻を形成していることから a のバリウム造影は肺内に造影剤が入ってしまうので禁忌という解説はよくわかりました。
ですが、Boerhaave症候群では食道が全層性に裂傷しているのに、上部消化管造影を行い造影剤のリークを判断していました。(96A-32)
これらの違いはどう理解したらいいのかわかりません。
お忙しい中申し訳ありませんが、教えていただけたら幸いです。よろしくお願い致します。

回答4件

  • コメント失礼します。私も気になって調べてみたところ
    消化管造影というとバリウムのイメージですが、上部消化管造影にはバリウム以外にガストログラフィンが用いられるようです。
    ガストログラフィンは食道裂孔がある際にも用いることができ、このためBoerhaaveで用いることが出来るようです。yearnoteにもガストログラフィンにて造影と明記されていました。
    https://radiology.bayer.jp/products/gastrografin/
    (⇑ガストログラフィンのwebサイト)

    造影能力はバリウムの方が高いため普段はバリウムを使用しているようですね。
    ただ、107G55にもあるようにリスクであることに変わりはなく、侵襲性はある程度気を付ける必要があるでしょう。

    本題の今回造影が禁忌な理由ですが、「気管食道瘻」が原因だと思います。
    ガストログラフィンは造影剤が消化管外に漏出することはクリアしていますが、気管に入ると浸透圧により肺水腫を起こすことには変わりなく、食道裂孔に対して禁忌というよりは気管に入ってしまうことに対して禁忌なのだと思います。

    食道穿孔〇、気管穿孔〇⇒造影剤禁忌
    食道穿孔〇、気管穿孔×⇒ガストログラフィンならOK(バリウムはOUT)
    通常の消化管造影の第一選択⇒バリウム
    といったところでしょうか。

  • ありがとうございました!
    ガストログラフィンは消化管外に出ても大丈夫であることは初めて知りました!

  • Rickさんのおっしゃる考えでは、気管食道瘻においてはガストログラフィンは肺水腫などのリスクがあるためバリウムが優先されるはずです。しかしながら、本問では上部消化管「バリウム」造影が間違い選択肢とされています。

    気管食道瘻において造影剤(バリウムだろうとガストログラフィンだろうと)の使用そのものが誤嚥性肺炎のリスクであるため、CT所見で明らかな気管食道瘻が確認できる本問では造影剤の使用によるベネフィットがない事から、上部消化管バリウム造影が間違い選択肢になったのではないでしょうか?

    • Rickさんのおっしゃる考えでは、気管食道瘻においてはガストログラフィンは肺水腫などのリスクがあるためバリウムが優先されるはずです。
      →どういった経緯でそう解釈されたかが分かりませんが、私にはそうは読み取れませんでした。

      気管食道瘻において造影剤(バリウムだろうとガストログラフィンだろうと)の使用そのものが誤嚥性肺炎のリスクであるため、CT所見で明らかな気管食道瘻が確認できる本問では造影剤の使用によるベネフィットがない事から、上部消化管バリウム造影が間違い選択肢になったのではないでしょうか?
      →その認識で合っていると思います。Rickさんも同じ内容のことをおっしゃっています。

コメントを投稿する

ログインするとコメントを投稿することができます。

  • 問題参照 104B57

    診断法として適切でないのはどれか。
    • a 上部消化管バリウム造影
    • b 上部消化管内視鏡検査
    • c 超音波内視鏡検査
    • d 頸部超音波検査
    • e 気管支鏡検査
  • 関連トピック

    なし