問題ではなく肝硬変の授業内容に関して質問いたします。授業内では、肝硬変ではアルドステロンが上昇するというようにおっしゃっていました。機序は、肝臓の障害で、アルブミンの合成能が下がり、血管内に水分を維持して置くことができなくなり、腹水、胸水、浮腫などが生じ、血液量が低下することで続発性にアルドステロンが上昇するということだったと思います。その一方で肝臓ではアンジオテンシノーゲンが作られているので肝臓の機能が下がると、アンジオテンシノーゲンの下流に存在するアンジオテンシン2の合成が下がります。そうなると腎血流低下によるレニン分泌があってもアルドステロンが作られないように思われるのですが、こういうアルドステロンの分泌を上昇させない機序は存在しないのでしょうか。
天秤のバランスにも思いますが、肝硬変は肝細胞自体の障害ではないため、アンジオテンシノーゲン自体の生成は末期まで保たれるのではないかと思います。
ちなみに、太字部分は比較的多くの方が誤解されているポイントです。肝細胞周囲の線維化が病態の本質ですので、肝細胞自体の機能は末期まで保たれます。肝硬変による黄疸が直接ビリルビン優位に上昇するのもこれが理由の1つです。
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