解決済 110B57 05.感染症

110B57について

MRSAが検出されたが、バイタルや症状に問題がないのでバンコマイシンを投与する必要はないということはわかりました。

バイタル・症状も改善し、喀痰培養でも肺炎球菌が陰性であったことから、この時点でセフトリアキソンを中止にしてもいいのではと思ったのですが、もしセフトリアキソンを中止するという選択肢があった場合、セフトリアキソンを継続するのと中止するのではどちらの方が良いのでしょうか。

回答7件

  • 学生です。
    治療開始4日目なので、まだセフトリアキソンは使用を続けるべきだと思います。
    いつ、抗菌薬をきるかは、ガイドラインによってまちまちですが、所見改善がみられてから数日、抗菌薬開始から1週間程度が目安だと思います。
    今回は所見が改善傾向であり、セフトリアキソンの効果がある(改善してない場合は抗菌薬を変更も検討する)ので、このまま数日間セフトリアキソンを続行し、もう一度レントゲンや採血をして、退院かなと思います。

    • 返信ありがとうございます。
      参考にさせていただきます!

  • 私も,をたぱんさんの仰るとおり,一般の感染症と同じように,あと数日セフトリアキソンを継続して治療終了だと考えていました。

    しかし本症例は,初診時に血液培養から肺炎球菌が検出されており,侵襲性肺炎球菌感染症に該当すると考えられます。
    定義:Streptococcus pneumoniaeによる侵襲性感染症として、本菌が髄液又は血液などの無菌部位から検出された感染症とする。
    (厚生労働省HPより)

    そのため,「普通の」肺炎球菌性肺炎より長期間抗菌薬治療を行うのかな?と考え,ネットで検索してみたのですが,治療期間のガイドライン的なものを見つけられませんでした。お詳しい方いらっしゃいましたら,どうかご教授下さいませ。

  • 6年です。
    https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/99/11/99アンダーバー2729/アンダーバーpdf
    ↑はいかがでしょうか?(アンダーバーは_に置換してください)

    2730ページには解熱後3-5日、2733ページには終了の目安として37度以下の解熱、白血球数改善、CRP最高値30%以下への低下、胸部X線所見の明らかな改善、が挙げられています。
    本症例ではCRPがまだ最高値の50%にしか低下していないこと、仮に入院初日に解熱していたとしても、3日しか経っていないことを踏まえると抗菌薬は続行するのではないでしょうか?

    • 有難うございます。リンク先を拝見しました。
      本症例の場合,菌血症となっていることから,表1の一番上の,10~14日が適応されるのではないでしょうか?

  • >> あつしどんさん
    そうですね。敗血症なので、10〜14日だと思います。
    抗菌薬終了基準を見つけたのに浮かれて、しっかり問題文を読んでおりませんでした。

  • たまたま見ていて議論が気になったので。
    このMRSAは常在菌でしょう。

    一般的な肺炎の抗菌薬投与期間は解熱後3-5日、あるいは1週間程度であり、CTRX中止はまだ早いと思います。
    ただし、de-escalationは検討して良いでしょうし、注射薬から内服薬への変更はありでしょう。
    感受性次第ですが、AMPCなどへ。
    肺炎では15%ほどで血培陽性になります。侵襲性というのは改善傾向でもある現時点では大げさだと思います。

    なお、抗菌薬の投与期間については下記記事がとてもよくまとまっています。
    http://www.theidaten.jp/journal_cont/20190305J69-1.htm

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  • 問題参照 110B57

    その後の経過:胸部エックス線写真と喀痰のGram染色標本の検鏡結果から肺炎球菌による細菌性肺炎と診断し入院となった。入院初日からセフトリアキソンの投与を開始したところ、入院3日目までに咳嗽は減少し食欲も出てきた。入院3日目の体温は36.8℃、脈拍80/分、整。血圧116/58mmHg。呼吸数16/分。SpO2 96%(room air)。血液所見:白血球6,300(桿状核好中球14%、分葉核好中球61%、好酸球3%、好塩基球2%、単球7%、リンパ球13%)、血小板22万。CRP 4.4mg/dL。胸部エックス線写真で所見の改善を認めた。初診時に採取した喀痰および血液の培養からは肺炎球菌が検出された。その後も症状は改善傾向が続き、入院4日目に採取した喀痰の細菌培養検査では肺炎球菌が陰性化していたが、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌〈MRSA〉が検出された。
    この患者に対する適切な治療はどれか。
    • a メロペネムを追加投与する。
    • b バンコマイシンを追加投与する。
    • c セフトリアキソン単独投与を継続する。
    • d セフトリアキソンをメロペネムに変更する。
    • e セフトリアキソンをバンコマイシンに変更する。
  • 関連トピック

    なし