本問の解説では病歴より機能性ディスペプシアとなっていますが、「抗コリン薬筋注が著効する」との記述が気になり調べてみました。
機能性消化管疾患診療ガイドライン2014―機能性ディスペプシア(FD) p73ではコリンエステラーゼ阻害薬(アコチアミド)などが推奨されており、機能性消化管疾患診療ガイドライン2014―過敏性腸症候群(IBS) p73では抗コリン薬(ブチルスコポラミンなど)が「使用を考慮してもよい薬剤」として推奨されています。
作用機序のみで診断するのは浅はかかもしれませんが、逆の作用のように思えたので質問させていただきました。
本問では機能性ディスペプシアというよりは過敏性腸症候群を意識した問題だと考えたのですがいかかでしょうか。
機能性ディスペプシアの診断がついた後では抗コリン薬は使わないでしょうが、診断がついてないケースでとりあえず救急外来で投与することは多いです。
作用機序がそぐわなかったとしてもプラセボ効果(!?)で良くなっているという事実こそが機能的病態を示唆しているのではないでしょうか。
下痢や便秘の記載がなく、過敏性腸症候群は考えにくいかと思いました。
ご回答ありがとうございます。
救急外来でそういった処置をすることが多いんですね。勉強になりました。
病態生理や作用機序だけで説明がつかない部分も含めて患者さんそのものに目を向ける勉強をしたいと思います。ありがとうございました。
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