人工呼吸のchapterでCPPVは「気管挿管下且つ自発呼吸を残さない」場合に使うと書いてあります。この患者さんは呼吸が停止したとは書かれていないので、「気管挿管下且つ自発呼吸を残す」場合に使うPSV等PEEPをかけれる人工呼吸を使うと考え、b(CPPV)を切ってしまいました。
この症例で人工呼吸を選ぶ際に「自発呼吸を残さない」と考えた理由が分かりません。教えて頂けるとありがたいです。
>この患者さんは呼吸が停止したとは書かれていないので、
↑このように考えてしまうと、CPPVは心肺停止時など、呼吸停止者にしか使えないことになってしまいます。心肺停止時にはBLSで胸骨圧迫や人工呼吸が行われるわけであって、それはヘンですよね。
「気管挿管下且つ自発呼吸を残さない」というのは、人工呼吸器側が呼吸を管理するということを意味します。
日本語として分かりにくいな〜と私も思うのですが、102G40で「自発呼吸を残さない人工呼吸はどれか」という問題が出ていますので、やむなしです。
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55歳の女性。呼吸困難を主訴に来院した。1年前から左頸部の腫瘤を自覚していた。2か月前に呼吸困難が出現した。次第に増悪したため自宅近くの診療所を受診したところ、胸部エックス線写真で胸水を指摘され、左鼠径部にもリンパ節腫大を指摘されたため、紹介されて受診した。身長151cm、体重70kg。体温36.8℃。脈拍 92/分、整。血圧130/102mmHg。呼吸数18/分。SpO2 94% (room air)。呼吸困難の原因は胸水貯留であると考え、入院の上、胸腔穿刺を行い胸水を排液した。呼吸困難は一時的に改善したが、穿刺1時間後に強い呼吸困難と泡沫状の喀痰がみられ、SpO2 92%(鼻カニューラ2L/分酸素投与下)となった。穿刺2時間後、症状はさらに悪化し、SpO2 85%(マスク8L/分酸素投与下)となったため気管挿管を行った。来院時と胸腔穿刺1時間後の胸部エックス線写真(A)と胸部CT(B)とを別に示す。
この患者に最も有効な呼吸管理はどれか。