平素よりお世話になっております。
解説では、「人工弁置換後の倦怠感と発熱、CRP上昇」(※)より感染性心内膜炎を考え、胸骨左縁第3肋間を最強点とする拡張期雑音があることから疣贅の存在を疑い、疣贅からの脳塞栓→左片麻痺と記載されておりました。
私は、拡張期雑音はMarfan症候群によるARで、人工弁による血栓症が生じて脳塞栓→左片麻痺と考えたのですが、やはり(※)の理由からIEを第一に疑って考えていくのが自然なプロセスなのでしょうか?
どなたか教えていただけると幸いです。
回答失礼致します。
不明熱においてご存知の通り感染症、悪性腫瘍、膠原病をまず考えますが、firstに除外しておきたいものとして感染性心内膜炎が挙げられるようです。そして膠原病は除外診断の意味合いが強く、他の可能性を排除した上で決めるようです。なので不明熱としてまず年齢も若いことから感染症を、特にはじめに感染症心内膜炎を考えます。
以上からプロセスとしては解説にあるように、10日間の不明熱、CRP上昇、弁膜症の疑いから、さらには不明熱の原因としてまず考えなくてはいけないという2点から感染性心内膜炎を疑います。
ただ、もちろん質問者様が考えるような可能性もあると思われます。(ただCRPと血栓が少し微妙ですが)
そこで心エコーでの疣贅、Roth斑やJaneway病変、Osler結節の存在を見ていき精査していくというのが流れになると思います。
日本語が稚拙で分かりにくい文章となってしまいましたが、一つ参考になれば幸いです。
大変分かりやすかったです。診断を絞る上でとても自然なプロセスだということが理解できました。ありがとうございます。
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24歳の男性。左片麻痺を主訴に来院した。10日前から全身倦怠感と微熱とを自覚していた。今朝9時に突然左手足が動きにくくなったため受診した。胸痛はなかった。22歳時に僧帽弁置換術を受けている。意識は清明。身長181cm、体重68kg。体温38.1℃。脈拍96/分、整。血圧152/92mmHg。顔面を含む左半身に不全麻痺を認める。胸骨左縁第3肋間を最強点とする拡張期雑音を聴取する。脊柱側弯と漏斗胸とを認める。血液生化学所見:AST 36U/L、ALT 40U/L、LD 182U/L(基準176〜353)、CK 68U/L(基準30〜140)。CRP 6.5mg/dL。
左片麻痺の原因として最も考えられるのはどれか。