解決済 106A28 05.感染症

結核と癌の鑑別について

2ヶ月前からの咳嗽、喀痰や発熱より、癌も鑑別に入ると考えたのですが、本症例ではなぜ癌を否定することができるのでしょうか。
結核が空気感染をすることから、感染拡大を防ぐため、結核をまず疑っているのでしょうか。

回答2件

  • loroさん
    >結核が空気感染をすることから、感染拡大を防ぐため、結核をまず疑っているのでしょうか。
    その通りですね

    診断と感染対策は別だからです。この問題で提示されている情報ではもちろん癌も否定はできませんが、結核の可能性がある程度高ければ診断を付ける前にまずは感染対策を走らせるべきです。

    参考
    AMR臨床リファレンスセンター 発熱と皮疹 (国際感染症センター 忽那医師)
    https://amrlearning.ncgm.go.jp/moodle/mod/resource/view.php?id=99
    風疹は飛沫感染、麻疹は空気感染ですが、実臨床では皮疹がまぎらわしいこともあるので、「麻疹の可能性が10%でもあれば(最終診断が風疹になるにしても)空気感染対策する」という旨のTipsが提示されています。
    ちなみにAMRのアクションプランは今年で終わりますが、去年の国試でテーマになってたり(114F3)興味ある方は見てみると面白いと思います(しかもタダ)。

    • 丁寧にご回答くださり、誠にありがとうございます。参考文献まで載せていただき、とても勉強になります!
      結核や麻疹など空気感染をする疾患を疑う所見が見られたら、まず空気感染対策を行うということを覚えます。

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  • 問題参照 106A28

    68歳の女性。咳嗽、喀痰および全身倦怠感を主訴に来院した。2か月前から咳嗽と喀痰とがあり、自宅で経過をみていたが改善しなかった。1週前から37℃台の発熱と全身倦怠感とを伴うようになった。自宅近くの診療所で肺炎と診断されてセフェム系抗菌薬を投与されたが、症状が改善しないため紹介されて受診した。3年前から糖尿病腎症による腎不全で透析中である。診療所で撮影されて患者が持参した胸部エックス線写真を別に示す。
    外来でまず行うべきなのはどれか。
    • a 喀痰のGram染色を行う。
    • b 胸部単純CTを予約する。
    • c 喀痰細胞診検査を依頼する。
    • d 医療従事者が手袋を装着する。
    • e 患者にサージカルマスクを装着させる。
  • 関連トピック

    なし