本問が単純CTではなく、造影CT行う理由はなぜでしょうか。
空洞病変を確認したいだけなら単純で良さそうですし、過去問でも単純CTから結核を診断させる問題はよく見ます。
造影をしていることから肺内病変だけでなく、縦隔を見る必要性があったのかと推察しましたが、なぜ縦隔をみたいと思うのでしょうか?
パッと思いついたのは肺癌です。このsettingだと、結核と肺癌は鑑別の上位に来るとともに、除外しないといけない疾患だと思います。
「高齢男性が血痰を主訴に来院」で結核と肺癌以外に鑑別に上げるとしたら、ANCA関連血管炎、血尿とかもあればGood pastureとかでしょうか。この中で造影CTをとる理由があるのは肺癌だけかなと思います。
肺癌の検査だと気管支鏡検査が国試的には先なイメージですが、造影CTでリンパ節転移の評価や血管走行などの術前評価目的で造影CTとるのはありなのかなと思いました。単純でなくあえて造影CTで取られてる理由はわかりません。(というか「理由は特にない」を予想します。)
そういえばと思って特講の「症候論」テキストをみてみると、気管支拡張症やアスペルギローマなんかも書いてありました。
本筋ではないですが血痰は大まかに「かきくけこ」で覚えてます
癌・気管支拡張症・Goodpasture・結核/血管炎・肺梗塞 cf. 104A23
tree in bud appearance を証明するためではないでしょうか?
https://tsunepi.hatenablog.com/entry/2017/05/24/000000
結核では気管支内に吸引された結核菌が細気管支から肺胞道の肺末梢領域に着床して、そこで乾酪性肉芽腫性病変を形成します。よってCTでは比較的境界明瞭な結節影とその周囲に分岐状の細気管支の陰影を認め、これらが多数集まると芽吹いた木のように見えるのでtree in bud appearance と表現され、活動性結核を示唆します。
https://nagoya-central-hospital.com/coordination/meeting/h220420.html
細気管支が顕在化し、その周囲でたくさんの粒がみられる陰影は、開花前のつぼみをもった桜の枝に似ているため、tree-in-bud appearance(木の芽)と呼ばれます。結核菌が近くの気管支に散布され、ところどころで核(肉芽腫)を形成するためですが、“核を結する”という結核の語源もここからきています。
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71歳の男性。血痰を主訴に来院した。2か月前から微熱があり、2週前から断続的に血痰の排出が続いている。かかりつけ医で糖尿病の内服加療中であるが、コントロールは良くないと言われているという。呼吸音は両側胸部にcoarse cracklesを聴取する。胸部エックス線写真(A)及び胸部造影CT(B、C)を別に示す。
次に行うべき検査はどれか。