タイトルの通りですが、胆嚢ガンは腹腔鏡手術ではガンをオペ中にこぼす事で腹膜再発を引き起こす可能性があり開腹手術にすべきだという問題があります。
しかし腹膜播種といえばの胃がん、また大腸ガンも腹腔鏡手術が適応となっております。
そうなると他にどんなものがあるのか気になるところですが、知識ある方いらっしゃいましたら是非ご教授頂きたいです。
胆嚢は粘膜筋板と粘膜下層を欠くため、癌が浸潤しやすいと言われています。そのため、胆嚢内腫瘤は1cmを超えると念のため外科切除を行うようです。
しかし、腹腔鏡化手術ができない絶対的禁忌はあります。それは、出血が大きい状況、癒着している状況です。
参考https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/01-消化器疾患/消化管の診断と治療に関する手技/腹腔鏡検査
109d35では、腹腔鏡下胆嚢摘出術が行われていますが、こちらは胆嚢捻転のため癒着の恐れ無しということで、胆嚢を腹腔鏡で摘出しています。
以上のことから、腹腔鏡下手術が推奨されないがんは、胆嚢があり、その他はなさそう。しかし、癒着や出血が大きい状況の時は腹腔鏡ではなく開腹手術を行うと考えられます。
マニアックですが、もう一つ挙げるならば膵癌があると思います。腹腔鏡下膵頭十二指腸切除は2019年時点では保険適用は「なお、原則 として脈管の合併切除及びリンパ節郭清切除を伴わないものに対して実施した場合に限り算定すること。」となっています(リンク参照)。IPMNなどの低悪性度の腫瘍なら良いが膵癌はダメ、ということです。
ただし、同じ膵切除でも膵体尾部切除は膵癌でもリンパ節郭清までは(脈管合併切除を伴わなければ)腹腔鏡でやって良いことになっています。
ちなみにこの辺りは本年5月の白い巨塔のテレビドラマでも扱われています。
https://clinicalsup.jp/contentlist/sp/shinryo/ika_2_10_1_9_6/k703-2.html
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胆嚢結石に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術の適応禁忌となる併存疾患はどれか。