解決済 108D47 01.腎

K上昇傾向でのACEI投与について

お世話になります。

108D47で問われている通り、
強皮症腎クリーゼにおける治療のスタンダードがACEI/ARBであることはよく理解しているのですが、
この問題においてK 3.9→4.5という上昇傾向が示されており、
こうした状況でもRAAを抑制し高K血症の増悪を誘発するACEIを投与しても良いのだろうかと疑問に思いました。

強皮症腎の病態が輸入細動脈の狭窄に伴う腎血流の低下であり、
それをACEIによる輸出入細動脈の拡張によって改善すればK高値のトレンドも改善される、
という考え方で良いのでしょうか?

ご教示いただけますと幸甚です、宜しくお願い致します。

回答3件

  • ご指摘の考え方で良いと考えました。
    ただ、腎機能低下や高KでのACE阻害薬/ARBは注意が必要だとも思いますので、モニターしつつ投与するのではないでしょうか。明確な答えになっておらず恐縮ですが…。

    • ご返信ありがとうございます。
      本問においてわざわざK上昇を提示した意図は何なんだろう、臨床的なリアル感なのかな。。。
      などと考えておりました。
      実臨床ではACEI/ARB使用の際にはしっかりK値の推移もモニターできるようにしたいと思います(^^)

  • 腎機能が改善すればKは改善するかもしれませんが、ACE-Iで上がる可能性も確かにあると思います。
    ただ、臨床的な時間感覚だと放っておくとあっという間に透析導入となるのでまずはACE-Iによる治療を行いつつ、カリウムが上がればカリウムを下げる薬の内服を併用するというのが正しいと思われます。

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  • 問題参照 108D47

    61歳の男性。手のこわばりを主訴に来院した。4か月前からRaynaud現象と手のこわばりとを自覚していた。意識は清明。体温37.3℃。脈拍72/分、整。血圧130/84mmHg。呼吸数16/分。SpO2 95%(room air)。上肢と体幹に皮膚硬化を認める。心音に異常を認めない。呼吸音は両側の背下部にfine cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白1+、潜血(-)、沈渣に硝子円柱1/数視野。血液所見:赤血球383万、Hb 12.0g/dL、Ht 35%、白血球9,200、血小板28万。血液生化学所見:総蛋白6.9g/dL、アルブミン3.5g/dL、IgG 1,686mg/dL(基準960~1,960)、IgA 255mg/dL(基準110~410)、IgM 70mg/dL(基準65~350)、AST 20U/L、ALT 12U/L、LD 177U/L(基準176~353)、尿素窒素11.1mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL、尿酸6.9mg/dL、血糖98mg/dL、Na 139mEq/L、K 3.9mEq/L、Cl 104mEq/L。免疫血清学所見:CRP 1.3mg/dL、抗核抗体1,280倍(基準値20以下)、抗Scl-70抗体陽性。胸部CTで両側下葉に網状影を認める。皮膚硬化に対してプレドニゾロン30mg/日を投与した。1週後に血圧が180/100mmHgに上昇し、クレアチニン1.9mg/dL、尿酸9.0mg/dL、Na 138mEq/L、K 4.5mEq/L、Cl 106mEq/Lとなった。
    現時点での治療法として最も適切なのはどれか。
    • a 利尿薬の投与
    • b 免疫抑制薬の投与
    • c 尿酸排泄促進薬の投与
    • d 副腎皮質ステロイドの増量
    • e アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉阻害薬の投与
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