小脳障害で同側に運動障害が出るという本問題ですが、小脳の運動線維、回路はどのようになっているのでしょうか。錐体路ではありませんし、よくわかりません。宜しくお願い申し上げます。
回答失礼いたします。
簡単に言ってしまえば運動における視床下部の様な物です。
ホルモンや電解質などは血中を通ってフィードバックされますが、運動の調節は血中を通って調節するわけにもいきませんし、出来ればもっとスピィーディーに行いたいですよね?
実際は体がどういう風に傾いてるだとか、目標の位置はどこだというのを視野と三半規管を主に使って確認し、それに向けて手はどの程度動かした方がいいとか足はこのくらい動かせといったものを小脳で調節し、実際の運動野に指令をだしているわけです。
これらより小脳脊髄変性症では指鼻試験をうまく出来ませんし、歩くときも酩酊様歩行をしてしまうのです。
追記
たろやんさんの質問に完全に回答できておりませんでした。回路についてですが、運動ニューロンである錐体路や上位の脳神経のように大脳出発して、脊髄にしろ脳幹にしろ乗り換えるものは交差をしていますが、小脳は大脳の情報をサポートするものなので交差しないくらいの理解でよいのではないでしょうか?
とてもわかりすい回答ありがとうございます。追記まで頂き恐縮です。
ちなみにですが、錐体外路は小脳と類似の役割という理解でよろしいのでしょうか。
さらなる返信ありがとうございます。大脳基底核と小脳の役割、非常におぼろげながらではありますが、理解できました。小脳の方が、「その運動はやめておけ」という作用が強いのかなと思いました。基本的といいますか根本的なところって難しく感じます。
学内の 低学年の基礎の講義で学んだことを思い出しましたので明らかに国試範囲外ですが 記載しておきます。大脳基底核を取り巻く回路には、直接路と間接路があって、直接路は運動を促進し、間接路は運動を抑制している。ドパミンには実はドパミンD1とドパミンD2の2種類あって、D1が直接路を促進して運動を促進、D2は間接路を抑制して結果として運動を促進するようです。要するにD1とD2で 相乗効果になっているのですね。
ここは私の想像ですが、ドパミンD2には、運動の抑制を解除して、さあ運動せよ という役割があるため、ドパミンが欠乏するパーキンソン病では 歩行しようとしても、一歩目を踏み出せないという特徴を持つのかなと思いました。
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右上肢に運動失調をきたす病変部位はどれか。