ウロビリノーゲンは便中にステルコビリンとして排泄される他、一回肝臓に戻して代謝され、そのうちの一部が尿中ウロビリンとして尿排泄されると学習しました。
そこで一つ疑問に感じたのですが、わざわざ肝臓に戻して肝臓を働かせないでもそのまま全部便に排泄した方が合理的ではないでしょうか?
肝臓に戻すことで、なにか再利用したりなどメリットがあれば教えていただきたいです。
回答失礼いたします。
ビリルビンだけに注目すれば意味があるのかどうかという話になりますが、胆汁酸全体で見ればただでさえ困難な脂質の吸収効率を上げるという観点から再利用した方が便利に感じます。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssmn/47/1/47_41/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika1913/79/3/79_3_346/_pdf
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などで記載がありますが、腸肝循環の主たる臨床的意義は「生体物質の効率的利用」のようです。
胆汁酸やビリルビン以外にも多くの物質がこの循環を形成しており、いろいろせめぎ合いがありそうです。
A, B, Cという3物質は超貴重だが再利用したいが、Cを再利用すると不要な物質Dがくっついてきてしまうので、やむなくDも肝へ戻している、的な?
ここから先は私の3分ルール的にオーバーワークでしたので、後は興味次第で深めてみて下さい。
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