解決済 105A43 07.循環器

心不全に対する治療(CS2)

お世話になっております。
心不全に対する治療について質問させて頂きたいのですが、
本問は収縮期血圧116mmHgでCS2であることは解るのですが、血管拡張薬ではなく利尿薬を選ぶ理由がわかりません。
硝酸薬はVRを減少させ、肺水腫の改善が狙えると講義中でも解説されており本症例でも有用なのではないかと考えました。(尿量は保たれている、という文からこれ以上の利尿は必要ない?とも考えました)
また、データベースの解説で硝酸薬はCS1に用いると断言されておりますが、CS2には基本的に用いないという認識でよろしいのでしょうか?
どなたかご教授頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。

回答2件

  • こんにちは。
    尿量は保たれている、といいますが、泡沫様の痰、肺音など所見からは肺水腫の存在が示唆されます。「夏場で麦茶を多飲」と書いてあることからも明らかにin overなのです。うっ血が主体なので、この場合の治療薬の第一選択薬は利尿薬です。クリニカルシナリオはあくまでも初期治療なのでもちろんCS2に硝酸薬を用いることはなきにしもあらずですが、この場合硝酸薬を使うと少なからず血圧も少し下がりoutputが減る可能性があるので使わないかもしれないですね。
    お答えになっていれば幸いです。

    • 大変丁寧な解説有難うございました。
      ただ闇雲にCSで判断するのではなく、病態を把握して治療を選択すべきなのですね。お陰様で理解することができました。
      今後ともよろしくお願い致します。

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  • 問題参照 105A43

    68歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。最近労作時の息切れを自覚するようになっていた。午前3時ころから息苦しくなり泡沫様の痰を喀出し、臥位をとれなくなったため救急外来を受診した。夏の暑さのため食欲はないが、麦茶を多飲している。尿量は保たれているという。60歳時に心筋梗塞の既往がある。意識は清明。呼吸数22/分。脈拍104/分、整。血圧116/76mmHg。頸静脈の怒張を認める。四肢末梢に冷感を認めない。両側肺野にcoarse cracklesを聴取する。心尖部にIII音を聴取する。右肋骨弓下に肝を4cm触知する。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉85%であったが、酸素吸入によってSpO2は96%まで上昇した。
    治療薬として最も適切なのはどれか。
    • a 去痰薬
    • b 利尿薬
    • c 鎮静薬
    • d 抗菌薬
    • e 血管拡張薬
  • 関連トピック

    なし