解決済 113F74 07.循環器

心筋梗塞と薬剤性心筋障害の鑑別

解説動画にてSTが低下していることから心筋梗塞を除外しておりました。
問題文では、トロポニンが軽度上昇しており、初見で回答している際には、NSTEMIもあるのでは、と考えました。
主訴に胸痛がないことから、心不全のほうが優先と考え、正答には至りましたが、この点どう解釈すればよいでしょうか。

回答2件

  • ありえますが、「最も考えられる」という設問誘導で、選択肢bからNSTEMIを正解にしたら国試的には大荒れになると思います。

    • 穂澄先生、ご回答ありがとうございます。
      考えてみればその通りですね。
      お手数おかけしました。

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  • 問題参照 113F74

    次の文を読み、74~76の問いに答えよ。

    70歳の男性。労作時の息切れを主訴に来院した。

    現病歴:4年前に縦隔腫瘍に対し摘出手術が施行され、病理検査で軟部肉腫と診断された。2年前に肺転移に対して2か月間アドリアマイシンが投与され、その後病変の増大はない。1か月前から倦怠感があり、数日前から労作時の息切れを自覚するようになった。ここ3か月で3kgの体重増加がある。

    既往歴:45歳から高血圧症で内服加療。

    生活歴:喫煙は20歳から33歳まで20本/日。飲酒は機会飲酒。

    家族歴:母親は肺癌で死亡。

    現 症:意識は清明。身長172cm、体重63kg。体温36.5℃。脈拍80/分、整。血圧164/78mmHg。呼吸数18/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸静脈の怒脹を認めない。胸骨正中切開の手術療痕を認める。III音を聴取し、心雑音を認めない。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢末梢に冷感を認めない。両側下腿に浮腫を認める。

    検査所見:血液所見:赤血球399万、Hb 11.6g/dL、Ht 38%、白血球4,000、血小板16万。血液生化学所見:総蛋白6.2g/dL、アルブミン3.6g/dL、AST 62U/L、ALT 81U/L、LD 251U/L(基準176~353)、尿素窒素14mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL、血糖97mg/dL、 Na 142mEq/L、K 4.4mEq/L、Cl 108mEq/L、脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉696pg/mL(基準18.4以下)、心筋トロポニンT 0.14(基準0.01以下)、CK-MB 5U/L(基準20以下)。CRP 0.3mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.4、PaCO2 38Torr、PaO2 83Torr、HCO3- 24mEq/L。胸部エックス線写真で心胸郭比は3か月前に53%、受診時58%。心電図で高電位とV5、V6の軽度ST低下を認める。1年前の心エコー検査は正常である。今回の来院時の心エコー検査で左室はびまん性に壁運動が低下しており、左室駆出率は35%。

    症状の原因として最も考えられるのはどれか。

    • a 心外膜炎
    • b 急性心筋梗塞
    • c 拡張型心筋症
    • d 感染性心内膜炎
    • e 薬剤性心筋障害
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