解決済 108A46 17.泌尿器科

水腎症での尿管ステント留置について

水腎症が起きている尿管結石の問題ですが、cの尿管ステント留置の後にd.eの経尿道的尿管砕石術や体外衝撃波結石破砕術をやるとのことですが、まず、石が詰まっている状態で、尿管ステントが入るのかと思ってしまいます。石が詰まっている尿管(イメージとしては完全に尿管が閉塞しているような状態)にステントは通るのでしょうか…?通るとしたらその石はどこへいくのでしょうか…?
よろしくお願いします。。。

回答2件

  • 本問のように、結石のため水腎症を呈している場合、尿管ステントを留置し尿路の閉塞を解除することが先決です。
    少なくとも、経尿道的尿管砕石術〈TUL〉や体外衝撃波結石破砕術〈ESWL〉は、急性期に行う治療ではありません。
    『結石の存在下でステントを留置できるか』は、場合によりますが、留置できることが殆どかと思います。
    結石の横をステントが通る形になります。

    (以下は国試には全く必要ない手技的な話になります。)
    尿管ステント留置の際は、硬性膀胱鏡で尿管口を同定し、ガイドワイヤーを通したカテーテルを尿管口に通します。
    ガイドワイヤーが腎盂まで進んだら、カテーテルのみ抜去しステントに入れ替える、という流れです。

    途中、結石が嵌頓していてカテーテルが先に進まない場合は、アングル型ガイドワイヤー(先端が曲がっている)に交換し結石を引き剥がしたり、カテーテルを2本挿入し尿管を直線化するなどして、ガイドワイヤーを進めていきます。

    泌尿器科の実習で、尿管ステント留置は何度も入らせてもらいましたが、うまく留置できない場合でも、形状の違うガイドワイヤーや太さの異なるステントに交換したり、造影剤を用いて尿管の形状を確認するなどして、留置できるまで根気強く何度もチャレンジしていました

    なお、どうしても尿管ステントの留置が難しい場合は、腎瘻造設を検討することになると思います。

  • 素早い回答と、わかりやすい説明をありがとうございます!
    やはり、カテーテルの形状などを変えながら、根気強くチャレンジされるものなのですね。
    大変納得いたしました!
    胆管結石も同様に疑問を抱いていたのですが、しょうた様の説明でスッキリすることができました!
    ありがとうございました(о´∀`о)

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  • 問題参照 108A46

    67歳の女性。右背部痛と発熱とを主訴に来院した。今朝、右背部に一過性の強い痛みを自覚した。夕方から発熱が出現し、ふらつきも自覚したため受診した。右の側腹部から背部にかけて自発痛がある。30歳ころから数年に一度の尿管結石の発作の既往がある。55歳から糖尿病を指摘されていたがそのままにしていた。意識は清明。身長157cm、体重68kg。体温39.8℃。脈拍112/分、整。血圧94/52mmHg。呼吸数18/分。右肋骨脊柱角に叩打痛を認める。尿所見:蛋白1+、糖3+、潜血3+、沈渣に赤血球15~30/1視野、白血球多数/1視野、細菌2+。血液所見:赤血球343万、Hb 12.6g/dL、Ht 35%、白血球17,800(桿状核好中球10%、分葉核好中球75%、好酸球1%、単球2%、リンパ球12%)、血小板8.0万。血液生化学所見:総蛋白6.4g/dL、アルブミン3.3g/dL、AST 124U/L、ALT 118U/L、LD 466U/L(基準176~353)、尿素窒素34mg/dL、クレアチニン1.8mg/dL、尿酸6.8mg/dL、血糖188mg/dL、HbA1c 7.2%(基準4.6~6.2)、Na 132mEq/L、K 4.8mEq/L、Cl 101mEq/L。CRP 24mg/dL。来院時の腹部単純CT(A、B)を別に示す。2セットの血液培養を行い抗菌薬の点滴静注を開始した。
    次に行うべき治療として適切なのはどれか。
    • a 血液透析
    • b 腎瘻造設術
    • c 尿管ステント留置
    • d 経尿道的尿管砕石術
    • e 体外衝撃波結石破砕術
  • 関連トピック

    なし