34歳男性マルファン症候群の大動脈解離の症例です。
d.大動脈弁に石灰化を認める。
についてですが、エコー画像上でA弁がはっきり確認できるように見えてしまって、石灰化あると判断して、若いしマルファンなのにAS!?とも思いつつdを選んでしまいました。
A弁の近くで白く光ってるのは石灰化ではないのでしょうか。正常でもあんなに白く光るのでしょうか。
こんにちは。
私も同じところで迷っていました。
大動脈弁は正常ではエコーで描出されないので
描出される場合は石灰化があると理解しておりました。
どなたかわかる方いらっしゃいましたらお願いいたします。
こんにちは。
エコー読影で注意したいのは、CTと違って画像の明るさは絶対値ではないということです。
http://www.obayashihp.or.jp/kakuka/pdf/kensi_series7.pdf
の9.にありますように、エコーではゲイン調整によって画像を明るくしたり暗くしたりすることができます。
http://midori-hp.or.jp/valvular-disease/aorticstenosis/
こちらのページにありますASのエコーではこの問題のエコーと比べて全体的にやや暗めになってます。この画像の暗さ程度のゲインでこの程度の大動脈弁の明るさであれば石灰化と考えます。
従って循環器の先生たちは自分達が使い慣れてるゲインで、あるいは周囲の組織と輝度を比較して石灰化かどうかを判断しています。
ただ、ASでは圧較差や弁口面積の方が診断での重要度は高くなってきますので、石灰化というのはあくまで参考所見にとどまり、深追いすべきところではないかなと思います。
(先生たちの頭の中「身体所見で駆出性雑音→エコーみる→明るいな→石灰化かな?→ドップラーみる→ジェットすごいな→圧較差測定する→弁口面積測定する→ASだ→やっぱり石灰化だろうな」)
この問題で学生にそこまでの考えを求めるのは難しいので、文脈からMarfanであることを読み取り、画像読影の問題ではなく一般知識の問題として解いた方がいいと思います。
心音ならクリック音でcとわかるのですが、
心雑音ならその後の収縮期逆流音でbと考えることはできないですか?
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34歳の男性。大動脈解離の定期受診のため来院した。2年前に胸部下行大動脈解離を指摘され、以後、自宅近くの診療所で降圧薬の投与を受けている。自覚症状は特にない。父親は30歳台で大動脈疾患で死亡した。喫煙歴と飲酒歴はない。身長179cm、体重50kg。体温36.7℃。脈拍72/分、整。血圧104/36mmHg。呼吸数16/分。SpO2 96%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。胸骨左縁第3肋間を最強点とするIV/VIの拡張期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢が長く、クモ状指趾を認める。四肢末梢の動脈拍動に差を認めない。水晶体偏位を認める。胸部造影CT(A〜D)と心エコー図(E)とを別に示す。
この患者について正しいのはどれか。2つ選べ。