118F54

84歳の女性。息苦しさと発熱とを主訴に家族から往診の依頼があった。5年前に脳梗塞を発症し要介護2と認定され訪問介護とデイサービスとを利用している。1日のほとんどを自宅内で過ごしており、排泄、入浴および着替えには一部介助が必要である。最近、食事中にむせることが多くなった。体温38.6℃。脈拍104/分、整。血圧88/54mmHg。呼吸数22/分。SpO2 89%(room air)。口腔内と皮膚は乾燥し、呼吸音は右前胸部にcoarse cracklesを聴取する。
適切な対応はどれか。
介護医療院に入所させる。
特定機能病院へ紹介する。
地域医療支援病院へ紹介する。
地域包括支援センターに連絡する。
特別養護老人ホームに入所させる。

解答: c

118F54の解説

【ポイント】
高齢女性に息苦しさと発熱がみられている。coarse cracklesを聴取しているため、肺炎の存在を疑う。脳梗塞の既往があり、食事中にむせることが多いとのことで誤嚥性肺炎であろう。

【選択肢考察】
a 介護医療院は長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者を対象とし、「日常的な医学管理」や「看取りやターミナルケ ア」等の医療機能と「生活施設」としての機能とを兼ね備えた施設。肺炎の治療目的に入所する場所ではない。
b 特定機能病院は高度医療の提供を担う。
c 正しい。地域医療支援病院にて肺炎の治療を行うことが推奨される。
d 地域包括支援センターは高齢者の総合窓口として機能しているが、医療機関ではないため、肺炎の治療ができない。
e 特別養護老人ホームは常時介護が必要かつ居宅での介護が困難な者が入所する施設。肺炎の治療目的に入所する場所ではない。

正答率:75%

テーマ:誤嚥性肺炎の高齢女性の入所・紹介・連絡先

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