118C49

48歳の男性。高血糖を主訴に来院した。事務職であり毎年会社の健診を受けてきたが、異常を指摘されたことはなかった。今年の健診で初めて高血糖を指摘された。意識は清明。身長170cm、体重76kg。脈拍64/分、整。血圧134/86mmHg。皮膚に異常を認めない。頭頸部と胸腹部とに異常を認めない。四肢に浮腫を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、ケトン体(-)。血液生化学所見:AST 28U/L、ALT 42U/L、空腹時血糖128mg/dL、HbA1c 6.7%(基準4.9〜6.0)、総コレステロール280mg/dL、トリグリセリド220mg/dL、HDLコレステロール34mg/dL、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、Na 138mEq/L、K 4.6mEq/L、Cl 98mEq/L。
この患者の病態の評価に有用な検査値はどれか。
インスリン
グルカゴン
コルチゾール
成長ホルモン〈GH〉
遊離サイロキシン〈FT4

解答: a

118C49の解説

【ポイント】
空腹時血糖128mg/dL、HbA1c 6.7%より糖尿病の診断がつく。総コレステロール280mg/dL、トリグリセリド220mg/dLはともに高値であり、HDLコレステロール34mg/dLは逆に低値である(脂質異常症)。血圧134/86mmHgは高値血圧と分類される。身長170cm、体重76kgよりBMIも26.3と高値。

【選択肢考察】
a 正しい。糖尿病の評価のためインスリン測定を行い、インスリン抵抗性やインスリン分泌能を確認する。
b グルカゴノーマなどの評価に有用。
c Cushing症候群などの評価に有用。
d 先端巨大症などの評価に有用。
e 甲状腺疾患などの評価に有用。

正答率:83%

テーマ:糖尿病患者の病態の評価に有用な検査値

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