118A35

71歳の男性。肝炎ウイルス検診で「現在、C型肝炎ウイルスに感染している可能性が極めて高い」と判定されて受診した。高血圧症でカルシウム拮抗薬を内服している。12歳時に交通事故で輸血を受けた。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。意識は清明。脈拍76/分、整。血圧132/74mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球485万、Hb 14.7g/dL、白血球6,300、血小板16万。血液生化学所見:総蛋白7.3g/dL、アルブミン4.5g/dL、総ビリルビン0.7mg/dL、AST 24U/L、ALT 28U/L、γ-GT 36U/L(基準13〜64)、尿素窒素12mg/dL、クレアチニン0.5mg/dL、eGFR 82.8mL/分/1.73m2。免疫血清学所見:HBs抗原陰性、HBs抗体陰性、HBc抗体陰性、HCV抗体陽性、HCV-RNA陽性。腹部超音波検査で異常を認めない。
第一選択薬はどれか。
インターフェロン
核酸アナログ製剤
グルココルチコイド
ウルソデオキシコール酸
直接作用型抗ウイルス薬〈direct acting antivirals〉

解答: e

118A35の解説

【ポイント】
HCV抗体陽性、HCV-RNA陽性との記載からC型肝炎への感染が確定する。

【選択肢考察】
a かつての第一選択薬。
b B型肝炎の治療に有効。
c 自己免疫性肝炎などの治療に有効。
d 原発性胆汁性胆管炎〈PBC〉などの治療に有効。
e 正しい。C型肝炎ウイルスに対する現在の第一選択薬である。

正答率:74%

テーマ:C型肝炎の第一選択薬

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