117D35

10歳の男児。体を後方にそらす運動や無意味な言葉を繰り返し発するようになり、両親に連れられて来院した。6歳ごろから顔をゆがめる、首を振るなどの運動を繰り返し、突然声を発したり咳払いをしたりするようになった。8歳以降は拍手やジャンプなど、より複雑な運動も繰り返すようになった。汚い言葉を繰り返し発することもあるという。
この児で最も考えられる疾患はどれか。
分離不安症
Tourette症候群
自閉スペクトラム症
吃音症〈小児期発症流暢症〉
注意欠陥多動障害〈ADHD〉

解答: b

117D35の解説

【プロセス】
①10歳の男児
②体を後方にそらす運動や無意味な言葉を繰り返し発する
③顔をゆがめる、首を振るなどの運動を繰り返し、突然声を発したり咳払いをしたりする
④8歳以降は拍手やジャンプなど、より複雑な運動も繰り返す
⑤汚い言葉を繰り返し発することも
☞学童期の男子(①)に運動チック(②〜④)と音声チック(⑤)がみられている。Tourette症候群が考えやすい。

【選択肢考察】
a 母親など愛着対象から分離することに不安を覚える病態。
b 正しい。上記の通り。
c 自閉スペクトラム症ではコミュニケーション能力の欠落や興味・活動の限定をみる。
d 吃音症〈小児期発症流暢症〉では発語が流暢でなくなる。
e 注意欠陥多動障害〈ADHD〉では不注意や多動性・衝動性をみる。

正答率:99%

テーマ:Tourette症候群の診断

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