117C74

入院3日目、患者の状態は改善傾向で酸素も不要となったが、急に呼吸心拍モニターを引きちぎり、「今日は仕事に行く」と言い病室から出ようとした。表情は乏しく、入院中であることを説明しても聞きいれず、複数名での制止を要する状態であった。
対応で誤っているのはどれか。
脱水を避ける。
早期離床を促す。
日中の覚醒を保つ。
呼吸心拍モニターを終了する。
夜間はベンゾジアゼピン系睡眠薬を用いる。

解答: e

117C74の解説

【プロセス】
入院後に出現したせん妄への対応が問われている。

【選択肢考察】
a 脱水はせん妄増悪リスクの1つであるため、回避が望ましい。
b 長期臥床はせん妄のリスクの1つであるため、早期離床が望ましい。
c 日中は起き、夜間に寝る、という生理的なサイクルが重要となる。
d 呼吸心拍モニターにつながれた状況はせん妄のリスクの1つである。むろん命の危機にある患者のバイタル管理には呼吸心拍モニターが必須なのであるが、状況に照らし、外せそうなら終了できるとよい(「呼吸心拍モニターを引きちぎり」という記載が本文にあるため、外しても問題ないと予想される)。
e 誤り。睡眠薬投与はせん妄リスクの1つである。アルコール離脱振戦せん妄といった特殊ケースを除き、ベンゾジアゼピンは使用しない。

正答率:98%

テーマ:【長文3/3】せん妄への対応

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