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117C16
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40~59歳の男性30,000人を対象に、肺癌死亡について10年間観察したところ、喫煙歴のない者の肺癌死亡率は0.10人/1,000人年、喫煙歴のある者の肺癌死亡率は1.20人/1,000人年であった。
この結果から判断できるのはどれか。
a
研究手法は症例対照研究である。
b
この研究は喫煙と肺癌の因果関係を証明している。
c
喫煙本数と肺癌死亡率の間に量・反応関係がある。
d
この結果から喫煙による肺癌死亡の寄与危険度が計算できる。
e
喫煙者の非喫煙者に対する肺癌死亡の相対危険度は1.2である。
解答: d
117C16の解説
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【プロセス】
「因果関係を証明している」という選択肢を選んだ者が10%強。たった数行のこれだけの提示で因果関係まで証明できてしまったら、世の中の多くの研究は不要になるだろう。統計学(というか、医師国家試験の選択肢全般)において、「断言できる」系の選択肢を選ぶのは怖い。慎重に読み進めるべし。
【選択肢考察】
a 前向きに追跡をしている。この研究手法はコホート研究である。
b この研究により「喫煙歴あり」の者は「喫煙歴なし」の者より肺癌死亡率が高いことは読み取れるが、一般論として肺癌の因果関係までは証明できない。
c 喫煙本数については結果が示されておらず、なんとも言えない。
d 正しい。肺癌死亡の寄与危険度=「喫煙歴あり」の者の肺癌死亡率 −「喫煙歴なし」の者の肺癌死亡率=1.20/1000 − 0.10/1000 =1.10/1000 と算出可能。
e 喫煙者の非喫煙者に対する肺癌死亡の相対危険度=「喫煙歴あり」の者の肺癌死亡率 ÷「喫煙歴なし」の者の肺癌死亡率=1.20/1000 ÷ 0.10/1000 =12である。
正答率:82%
テーマ:観察研究の結果から判断できること
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