117B32

18歳の男子。鼻出血を主訴に来院した。自宅で特に誘引なく鼻出血が出現し、タオルで鼻を押さえて受診した。1週間前に行われた大学の健康診断で異常は指摘されなかった。意識は清明。身長176cm、体重68kg。体温36.4℃。脈拍80/分、整。血圧120/64mmHg。呼吸数12/分。SpO2 99%(room air)。眼瞼結膜に貧血を認めない。胸部と腹部の診察で異常を認めない。
適切な初期対応はどれか。
鼻翼をつまむ。
仰臥位にする。
鼻部を氷で冷やす。
後頸部を軽くたたく。
のどに流れてきた血液は飲み込ませる。

解答: a

117B32の解説

【プロセス】
①18歳の男子
②自宅で特に誘引なく鼻出血が出現し、タオルで鼻を押さえて受診
③1週間前に行われた大学の健康診断で異常は指摘されなかった
☞①②より若年者の鼻出血と分かる。何かしらの器質的疾患を背景とした反復性鼻出血であれば、精査が必要となるも、③より特段そうした背景は想定しなくてよさそうだ。

【選択肢考察】
a 正しい。鼻翼をつまむのが正しい鼻出血の止め方である。
b 仰臥位にすると血液を飲み込んでしまうため、座位、ないし臥位であっても顔を横に向けるよう指導する。
c 民間療法として行われることはありそうだが、医師が行うべき対応ではない。
d 後頸部を軽くたたく行為に鼻出血を止める作用はない。
e 血液を飲み込むと不快な気持ちになったり、最悪嘔吐や誤嚥を惹起しかねない。

正答率:94%

テーマ:鼻出血への初期対応

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