次の文を読み、以下の問いに答えよ。
60歳の女性。背部痛と体重減少を主訴に来院した。
現病歴:1か月前から背部痛を自覚していた。市販の外用薬を貼ったりマッサージを受けたりしていたが改善しないため来院した。この3か月間で体重が3kg減少している。
既往歴:55歳時から高血圧症で降圧薬を服用している。
生活歴:夫と2人暮らし。
家族歴:父が高血圧症、母が高脂血症。
現 症:意識は清明。身長155cm、体重45kg。体温36.2℃。脈拍96/分、整。血圧126/80mmHg。呼吸数18/分。SpO2 98%(room air)。眼瞼結膜は蒼白で、眼球結膜に黄染を認めない。甲状腺腫と頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音に異常を認めない。腹部は膨満しており、波動を認める。聴診で腸雑音は減弱している。肝・脾を触知しない。両下腿に軽度の浮腫を認める。腱反射は正常である。感覚系に異常を認めない。
検査所見:血液所見:赤血球401万、Hb 10.5g/dL、Ht 31%、白血球4,500、血小板29万。血液生化学所見:総蛋白5.9g/dL、アルブミン2.9g/dL、総ビリルビン0.9mg/dL、AST 24U/L、ALT 22U/L、LD 363U/L(基準120~245)、ALP 146U/L(基準38~113)、尿素窒素11mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、血糖93mg/dL、CEA 10.6ng/mL(基準5以下)、CA19-9 352U/mL(基準37以下)。腹部超音波検査および腹部CTで膵体部に径10cmの腫瘤、肝両葉に径1~2cmの多発する腫瘤陰影を認める。腹水の貯留を認める。
担当医が今後の治療方針を判断するために最も適切な情報はどれか。
正答率:97%
テーマ:【長文1/2】今後の治療方針を判断するための情報