116D70

66歳の女性。不眠を主訴に来院した。3か月前から寝付きが悪く、一度眠っても夜中に2、3回目が覚めるため受診した。知能低下や抑うつ感は認めず、食欲にも異常を認めないため、ベンゾジアゼピン系睡眠薬を処方した。

患者に対する説明として適切なのはどれか。2つ選べ

「寒がりになることがあります」
「足もとがふらつくことがあります」
「歯ぐきが腫れてくることがあります」
「胸がはり乳汁が出ることがあります」
「飲み続けた後、急に中止すると不安感が出ることがあります」

解答: b,e

116D70の解説

【プロセス】
①3か月前から寝付きが悪い
②一度眠っても夜中に2、3回目が覚める
③ベンゾジアゼピン系睡眠薬を処方
☞不眠症患者(①②)に③を実施している。ベンゾジアゼピン系睡眠薬について正しい説明を選べばよい。

【選択肢考察】
a 炭酸リチウムなど、甲状腺機能低下の副作用をもつ薬物を処方した際の説明。
b 正しい。睡眠薬であり、ふらつきの副作用は確実に説明したい。高齢者であり、転倒からの骨折や硬膜下血腫などの顛末も予想される。
c 歯肉の腫脹はカルシウム拮抗薬やフェニトイン、シクロスポリンの副作用として知られる。
d スルピリドなど高プロラクチン血症の副作用をもつ薬物を処方した際の説明。
e 正しい。ベンゾジアゼピン系薬は抗不安薬としても用いられる。逆に言えば、急な中断により不安感がみられる。

正答率:98%

テーマ:不眠症に対して睡眠薬を処方する際の説明

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