116D7

腎後性急性腎障害を、腎前性・腎性急性腎障害と鑑別する場合に最も有用な検査はどれか。

腎生検
尿蛋白定量
尿比重測定
腹部エコー検査
血清クレアチニン値測定

解答: d

116D7の解説

【プロセス】
簡便のため、腎前性腎障害の代表例を脱水、腎性腎障害の代表例を腎梗塞、腎後性腎障害の代表例を尿路結石(とそれによる水腎症)などと設定して考えてみると分かりやすいだろう。

【選択肢考察】
a 腎前性と腎後性では腎組織が正常であり、生検結果では区別がつかない。
b 腎後性では水腎症に至ることにより、腎機能が低下することがある。その場合、腎性と尿所見は同様となる。ゆえに尿蛋白の量では腎性と腎後性の区別がつかない。
c 腎後性では水腎症に至ることにより、腎機能が低下することがある。その場合、腎性と尿所見は同様となる。ゆえに尿比重では腎性と腎後性の区別がつかない。
d 正しい。腎後性腎不全で水腎症を呈した場合、腹部エコーにて描出可能。一方、腎前性では原則正常エコー像となり、腎性では(ものによるが)腎自体の障害がみられる。
e 腎前性、腎性、腎後性、いずれにおいても血清クレアチニン値は上昇する。

正答率:82%

テーマ:腎後性急性腎不全の判定に有用な検査

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