116B42

次の文を読み、以下の問いに答えよ。

32歳の男性。左前腕を受傷し救急車で搬入された。
現病歴:飲酒した状態で入浴し、浴槽から出た際にふらついてガラス戸に倒れ込み、ガラス片で左前腕屈側に受傷した。物音に気付いた家人が上腕部をタオルできつく縛って止血し、救急隊を要請した。
既往歴:小児喘息の既往がある。
生活歴:喫煙は20本/日を12年間。飲酒はビール1,000mL/日。
家族歴:父親が糖尿病。
現 症:酩酊状態だが会話は可能である。身長172cm、体重67kg。体温37.2℃。心拍数84/分、整。血圧120/68mmHg。呼吸数20/分。SpO2 98%(room air)。搬入時、上腕はタオルで駆血された状態で、創部からの出血は止まっていた。受傷から80分経過していた。眼瞼結膜に異常は認めない。

上腕部のタオルを外すタイミングで適切なのはどれか。

搬入後直ちに。
画像所見を評価してから。
血液検査の結果を確認してから。
抗菌薬の投与を終えてから。
手術を開始するとき。

解答: a

116B42の解説

【プロセス】
①ガラス片で左前腕屈側に受傷
②上腕部をタオルできつく縛って止血
③創部からの出血は止まっていた
④受傷から80分経過
☞③より、出血は小康状態に至っている可能性が高い。②④より緊縛部より末梢が阻血状態となっていることが懸念されるため、現時点で直ちにタオルを外してみるべきである。一般に止血帯を使用した場合、30分に1回程度は緩めることが推奨されている。

正答率:67%

テーマ:【長文1/2】駆血のためのタオルを外すタイミング

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