116B1

担当した患者の症例報告を論文発表することにした。

適切なのはどれか。

患者の国籍を記載する。
経過の年月日を正確に記載する。
顔全体が映った写真を掲載する。
患者に発表に関する同意を取る。
患者氏名をイニシャルに変換する。

解答: d

116B1の解説

【選択肢考察】
a 人種による特性が関与するような特殊な症例を除き、不必要な個人情報は記載すべきでない。
b 第○病日、のように相対的な日付でよい。
c 顔面に特徴的な所見があるケースで本人の同意のもと、目線を入れるなどして写真を掲載することはある。が、そうした例外を除き、個人を特定できる情報を掲載すべきではない。
d 正しい。患者に無断で発表することは控えるべきだ。なお、もしかしたら学生や研修医の頃には、上級医の症例を流用して地方会等で発表させてもらうこともあるかもしれない(自身が一度も面会したことのない患者の症例発表をするケースもあるようだ)。その上級医が患者本人の同意を取っていれば問題ないのだが、もし同意取得がなされていない場合、それを諸君が知らなかったとしても発表に利用した時点で自身にも火の粉が降りかかる可能性がある。このように、患者の個人情報に関しては過剰なくらい慎重になってほしい。
e 患者イニシャルは発表の本質と一切関係ないにも関わらず、本人特定の可能性を帯びている。リスク以外何ものでもないため、使用するのは止めるべきだ。

正答率:87%

テーマ:症例報告の論文発表について

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