115F55

22歳の男性。家庭内で自室に閉じこもり「おれの悪口を言うな」、「外を通る人が窓からのぞいている」などの実際には認められないことを口走ることが多くなったため、両親とともに来院した。診察した精神保健指定医は、治療が必要であるが本人に治療意欲がないことを考え、医療保護入院とした。

禁止できるのはどれか。2つ選べ

弁護士との面会
両親あての手紙
友人あての電話
家族の希望による自宅外泊
精神医療審査会への退院請求

解答: c,d

115F55の解説

【プロセス】
①22歳男性
②家庭内で自室に閉じこもり
③幻聴や被害妄想・注察妄想を疑う発言
④医療保護入院とした
①〜③より統合失調症と考えられる。④で禁止できることを問う、知識問題。

【選択肢考察】
a 弁護士や人権擁護に関する行政機関の職員との面会は許可される。
b 信書の発信または受信は制限を受けない。ただし、刃物など危険なものが内包されていると考えられる郵送物が届いた場合、職員立ち会いのもとで開封し、病院側が危険物を没収することができる。
c 正しい。弁護士や人権擁護に関する行政機関の職員以外の者との電話や面会は制限される。
d 正しい。医師の許可なしの外泊は、たとえ家族の希望があっても禁止される。
e 病院側が入院患者に不当な扱いをすることが無いとは言い切れない。これを予防すべく、患者は都道府県知事に対して退院請求をすることができる。知事は精神医療審査会を招集し、退院の必要性につき調査・審議する。

正答率:45%

テーマ:医療保護入院下で禁止できること

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