115F54

78歳の女性。化膿性脊椎炎と診断され入院中である。入院中に仙骨部褥瘡を生じた。同じ年齢の夫と2人暮らしであり、長女夫婦が隣町に在住している。在宅医療に向けて多職種スタッフや患者・家族による退院調整カンファレンスなどの準備を開始した。

正しいのはどれか。2つ選べ

退院に向けた課題は退院日が決まってから抽出する。
在宅における療養計画説明は診療録記載を必要としない。
退院後も継続するケアプランは患者・家族が最終決定する。
医師の指示で理学療法士が家屋環境の退院前訪問指導を行う。
医療資格のない療養者家族は在宅褥瘡処置を行えないと説明する。

解答: c,d

115F54の解説

【プロセス】
①高齢女性
②仙骨部褥瘡が出現
記載の事情から、1つずつ選択肢を検討しよう。

【選択肢考察】
a 入院時から退院を見据えて動き始めるべきである。退院日が決まってからでは遅い。
b 当然ながら診療録に記載すべき内容である。
c 正しい。患者・家族の決定権が尊重される。
d 正しい。理学療法士の職務の1つである。この事実を知らなかったため選べなかった受験生が多かったが、訪問リハビリテーションにあたり家屋環境が重要となることから導いてほしかった。
e 喀痰吸引など家族が実施可能な処置も存在する。褥瘡処置もその1つだ。約20%の受験生が選択した誤答肢だが、訪問診療や訪問看護の日までガーゼ交換すらできない、というのは少し考えてみれば変だと気づいてほしかった。

正答率:77%

テーマ:退院と在宅医療移行に向けて

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