115B50

胸腹部CTで後腹膜、縦隔などにも腫瘤を認めた。

今後の治療方針を確定するために最も重要な検査はどれか。

腹部MRI
FDG-PET
腹部血管造影検査
表在リンパ節からの組織診
後腹膜腫瘤からのCTガイド下穿刺吸引細胞診

解答: d

115B50の解説

【ポイント】
悪性リンパ腫の治療には原則として多剤併用化学療法が行われ、場合によって放射線治療などを組み合わせる。どんな抗癌剤を使うのか、どのような組合せで行うのか、といった治療方針の決定には組織診による確定診断と、全身検索による病期決定の2つが重要だ。もちろん、確定診断を先に行いたい。

【選択肢考察】
a すでに胸腹部CTを施行済みであり、病変の広がりについては確認済。これから腹部MRIを行ったとしてもこれ以上有用な情報が得られるとは思えない。
b 全身の広がりを確認できるため、病期決定に有用。しかし、まずは組織診による確定診断が優先される。
c 肝細胞癌など、ある程度ピンポイントな部位にあり、かつ血液で支配される病変の評価に有効。悪性リンパ腫は全身に広がりうる病変であり、かつリンパ系の疾患なので本検査のあまりよい対象とは言えない。
d 正しい。アプローチしやすい表在リンパ節を狙うのが安全である。
e 細胞診では確定診断できない。

正答率:77%

テーマ:【長文2/2】悪性リンパ腫の治療方針を確定する検査

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