115A47

49歳の男性。胃もたれを主訴に来院した。半年前から2日に1回くらい、食後に不快なもたれ感が出現した。胸やけはないが、満腹感のため食事を残すことがある。既往歴に特記すべきことはなく、現在服用している薬はない。喫煙歴と飲酒歴はない。身長165cm、体重60kg。ここ半年間で体重の増減を認めない。2週前に受診した健康診断では異常はなかった。上部消化管内視鏡検査および腹部超音波検査で異常を認めず、血中Helicobacter Pylori抗体は陰性であった。

最も考えられる疾患はどれか。

逆流性食道炎
過敏性腸症候群
食道裂孔ヘルニア
機能性ディスペプシア
非びらん性胃食道逆流症(NERD)

解答: d

115A47の解説

【プロセス】
①食後の不快なもたれ感
②胸やけはない
③満腹感のため食事を残す
④ここ半年間で体重の増減は認めない
⑤上部消化管内視鏡検査で異常なし
「胃もたれ」というありがちな主訴から診断を絞り込んでいく問題。実際には選択肢に挙げられた疾患を除外していく中で、もっとも考えやすい疾患を残すアプローチが功を奏する。

【選択肢考察】
a ②⑤より否定的。
b 下痢や便秘についての記載が本文にないため考えにくい。
c ⑤より否定的。
d 正しい。健康診断で異常を認めておらず、機能性の疾患が考えやすい。
e ②より否定的。

正答率:99%

テーマ:機能性ディスペプシアの診断

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