114F44

10歳の女児。起立時の気分不良を主訴に母親に連れられて来院した。朝はなかなか起きられず、起立時に気分不良があり、時に目の前が暗くなりふらふらすることがある。午前中は特に調子が悪い。頭痛、腹痛が続き、食欲は不良である。乗物酔いを起こしやすいという。意識は清明。顔面はやや蒼白である。神経診察で異常を認めない。尿所見、血液所見および血液生化学所見に異常を認めない。

診断に最も有用な検査はどれか。

起立試験
視野検査
脳波検査
温度眼振検査
重心動揺検査

解答: a

114F44の解説

小学生の起立時気分不良。午前中に調子が悪く、乗物酔いを起こしやすいという。起立性調節障害が考えやすい。
a 正しい。起立前後の血圧や脈拍を評価することで、起立性調節障害の診断につながる(実際の画像はSee 102G47)。
b 起立性調節障害で視野障害はみられない。
c てんかん発作などを疑った場合に行う。
d 内耳性のめまいを疑った場合に行う。
e 平衡機能障害全般の評価に用いる。本患者で「ふらふらする」というのは別に平衡機能障害があるためではない。

正答率:83%

テーマ:起立性調節障害の診断に有用な検査

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