114A43

36歳の男性。前頸部腫瘤を主訴に来院した。2か月前に初めて自覚したが、その後、腫瘤の大きさに変化はない。前頸部傍正中の舌骨付近に半球状、単発の25×25mmの柔らかい腫瘤を触れる。嚥下時にこの腫瘤は挙上する。頸部造影CTを別に示す。

診断はどれか。

側頸嚢胞
皮様嚢胞
正中頸嚢胞
腺腫様甲状腺腫
嚢胞状リンパ管腫

解答: c

114A43の解説

前頸部腫瘤を主訴に来院した36歳男性。画像では水平断では正中の下顎骨後方に、矢状断では舌骨と甲状軟骨との間に内部均一の腫瘤を認める。
a その名の通り側方に嚢胞を認める。
b 成熟嚢胞奇形腫に代表されるように、嚢胞内に骨や歯、脂肪、毛髪成分を含むため、造影CTにて内部不均一に描出される。
c 正しい。造影CTにて内部均一の腫瘤を認めており、嚢胞と考える。
d 甲状腺は甲状軟骨より下の輪状軟骨付近に存在するため、甲状腺腫は本画像の腫瘤よりも足側に認めるはずである。
e 小児に好発し、真皮〜皮下組織に出現する。

正答率:88%

テーマ:正中頸嚢胞の診断

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