113F29

外傷患者で診断を確定するために、単純CTに造影CTを追加することが最も有用なのはどれか。

気胸
脳挫傷
脾損傷
肋骨骨折
びまん性軸索損傷

解答: c

113F29の解説

a 気胸は胸腔内に肺ではなく空気が貯留していることがわかれば診断できるので、単純CTで十分である。
b 脳挫傷では、挫傷部位に出血による高吸収域と、虚血による低吸収域が混じり合う所見がみられる。また、時間が経つと明瞭化するので経時的変化をおうことも重要である。単純CTで十分である。ただし、外傷性の脳血管障害を疑った場合には損傷血管の評価を行う必要があるので造影CTを施行する。
c 正しい。血流低下の有無で損傷範囲を確認し、造影の漏れがあれば出血が継続しているため、止血処置の必要性を判断できる。
d 骨折線は基本的には胸部エックス線で、判断しかねる時には単純CTでみることができる。造影の意味はない。
e びまん性軸索損傷は、頭部外傷後に意識障害をきたしているにもかかわらず、頭部CT、MRIで明らかな出血や脳挫傷を認めない病態である。確定診断にはMRIが有用である。

正答率:79%

テーマ:単純CTに造影CTを追加することが確定診断に有用な外傷

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