113B29

32歳の男性。左前胸部痛を主訴に来院した。4日前から38℃前後の発熱があり市販の総合感冒薬を服用していた。2日前から左前胸部に痛みを感じるようになったため心配になり受診した。痛みは持続性のじりじりする感じの痛みで、いつから症状があったかはっきりしないが、少しずつ症状が増悪してきており、現在は深く息を吸うとやや増強するという。心電図を別に示す。

最も予想される聴診所見はどれか。

I音の亢進
II音の奇異性分裂
心膜摩擦音
連続性雑音
頸部に放散する収縮期雑音

解答: c

113B29の解説

壮年男性の左前胸部痛。前駆する発熱と持続性かつ深吸気時に増悪する胸痛があり、心電図では広範なST上昇がみられている。急性心膜炎の診断。
a I音の亢進は僧帽弁狭窄症〈MS〉などの所見。
b II音の奇異性分裂は大動脈弁狭窄症〈AS〉や左脚ブロックの所見。
c 正しい。急性心膜炎では心膜摩擦音を聴取する。
d 連続性雑音は動脈管開存症〈PDA〉などの所見。
e 頸部に放散する収縮期雑音はASや肺動脈弁狭窄症〈PS〉の所見。
102D27の類似問題。

正答率:99%

テーマ:急性心膜炎の聴診所見

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