112D44

日齢4の新生児。在胎39週、出生体重2,900gで出生した。出生時に切れあがった目、低くて広い鼻根などの顔貌と心雑音、肝脾腫を認めた。血液所見:Hb 9.8g/dL、白血球32,000(芽球様幼若細胞70%)、血小板3.5万。心エコー検査で心室中隔欠損症を認めた。その後、血液所見は日齢10で正常化した。

この患児に今後合併する可能性が高いのはどれか。

甲状腺機能低下症
思春期早発症
筋緊張亢進
難治性下痢
神経芽腫

解答: a

112D44の解説

切れ上がった目、低くて広い鼻根、心雑音・肝脾腫、心室中隔欠損症、白血病といったキーワードからDown症候群〈21 trisomy〉の想起は容易。
a 正しい。甲状腺機能低下症(クレチン症)を合併しやすい。
b McCune-Albright症候群でみられる。
c 筋緊張は低下し、floppy infantを呈しやすい。
d 甲状腺機能低下により便秘傾向となりやすい。
e 白血病のような液性腫瘍はみられやすいが、神経芽腫のような固形腫瘍は出現しにくい(See 108G12)。

正答率:96%

テーマ:Down症候群〈21トリソミー〉の合併症

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