112D42

日齢24の新生児。嘔吐を主訴に両親に連れられて来院した。10日前から哺乳後の嘔吐を時々認めていたが、2日前から哺乳のたびに噴水状の嘔吐を認めるようになった。活気は不良である。体重3,848g(日齢9では3,882g)。体温36.7℃。心拍数128/分。血圧94/58mmHg。呼吸数28/分。毛細血管再充満時間は3秒と延長している。四肢末梢に軽度冷感を認める。皮膚のツルゴールは低下している。大泉門はやや陥凹。咽頭発赤を認めない。胸部に異常を認めない。腹部は軽度膨満しており、右上腹部に径1.5cmの腫瘤を触知する。

患児の腹部超音波検査で認められる所見はどれか。

腸管の拡張
腸管壁の浮腫
幽門筋層の肥厚
肝内の充実性腫瘤
総胆管の嚢腫状変化

解答: c

112D42の解説

生後3週程度経過した新生児の噴水状嘔吐。肥厚性幽門狭窄症を考えよう。
a 幽門部の肥厚により胃が拡張する可能性はあっても、腸管は拡張しない。
b 腸炎にてみられる。
c 正しい。病名の通りの超音波検査所見である。
d 肝腫瘍にてみられる。
e 先天性胆道拡張症にてみられる。

正答率:99%

テーマ:肥厚性幽門狭窄症の腹部超音波所見

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