112D18

60歳の女性。殿部の疼痛を主訴に来院した。疼痛のために座ることも困難であるという。殿部には熱感があり、圧痛を認める。殿部の写真を別に示す。

治療として最も適切なのはどれか。

切開排膿
湿布薬貼付
紫外線照射
抗ウイルス薬点滴静注
副腎皮質ステロイド軟膏塗布

解答: a

112D18の解説

高齢女性の殿部の疼痛。画像では右殿部の発赤腫脹を認め、皮下に膿瘍の存在が疑われる。肛門周囲膿瘍が疑わしいが、ほかにも粉瘤〈表皮嚢腫〉が化膿したものと考えることもできる。治療はいずれも変わらない。
a 正しい。膿の貯留が考えられ、切開排膿が第一選択となる。
b 炎症を抑える働きはあるも、膿がたまっている場合に悠長に貼付するものではない。
c 皮膚科の腫瘍を考えろ、ということだろうか? あまりにもナンセンス。
d 膿の貯留は原則として細菌感染を示唆する。ウイルスではない。
e 炎症を抑える働きはあるも、局所的に免疫低下させてしまう恐れもあり一長一短。いずれにせよ膿がたまっている場合に悠長に塗布するものではない。

正答率:98%

テーマ:肛門周囲膿瘍の治療

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