112D14

慢性腎臓病〈CKD〉について正しいのはどれか。2つ選べ。

重症度は原疾患、GFR、血尿の3者で分類する。
蛋白尿の量は心血管死亡のリスクと関連しない。
GFRが正常でも血尿が3か月続けばCKDである。
GFRが正常でも顕性蛋白尿が3か月続けばCKDである。
腎の形態的異常があってもGFRが正常であればCKDではない。

解答: c,d

112D14の解説

a 慢性腎臓病〈CKD〉の重症度は原因(Cause)、腎機能(糸球体濾過量〈GFR〉)、尿蛋白(Albumin尿)の3つで評価する(CGA分類)。
b 尿蛋白の量は心血管死亡のリスクと深く関連し、ネフローゼ症候群に至らない程度の蛋白尿でも心血管イベントの危険因子になることが知られる。
※c〜eは以下の定義の理解を問う選択肢。
 ☆以下のいずれか、または両方が3か月以上持続した場合、CKDと定義される。
  ・尿異常、画像診断、血液、病理で腎障害の存在が明らか(特に蛋白尿の存在が重要)。
  ・糸球体濾過量〈GFR〉<60mL/分/1.73m$^2$
c 正しい。上記「尿異常」には血尿も含まれる。ただし、腎に由来しない血尿(例えば膀胱癌由来)が3か月続いても本選択肢によればCKDとなってしまうため、いささか不適切感ある正答肢だ。
d 正しい。上記「尿異常」には当然ながら顕性蛋白尿も含まれる。
e 腎の形態的異常は上記「画像診断」で判定される。ゆえに、CKDである。

正答率:8%

テーマ:慢性腎臓病〈CKD〉(慢性腎不全)について

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